ヤマシロヤ 模型製作Webコラム『オオゴシ*トモエのEnjoy Hobby!』は、ホビーの楽しさ、プラモデル作りの面白さを紹介するコラムです。みなさんもじょいほび!と一緒に楽しい模型ライフをはじめませんか?
 
コレクションフィギュア デコレーションコラム 恐竜骨格編
 【第2回 トリケラトプスの組み立て!の巻】

Text byオオゴシ*トモエ
 
じょいほび!コラム恐竜骨格フィギュア制作編では、
2009年1月~3月にかけて製作しました、
童友社の組み立て式コレクション模型
『巨大恐竜&マンモスコレクション』
の、
リペイント&ディスプレイ作品の制作過程や、
作業の流れ、ポイントなどをご紹介します。

コラム第2回では、トリケラトプスの組み立てを行います。

このトリケラトプスは、キットの都合上、
頭の真中に合わせ目が出来てしまいます。
その合わせ目の修整に加えて、
資料などを参考に、少し踏み込んだ提案も行います。
こちらのコラムで組み立てているのは、
組み立て式のコレクション模型、
童友社『巨大恐竜&マンモスコレクション』です。


マンモス、ベロキラプトル、ステゴサウルス、
プテラノドン、トリケラトプス、ティラノサウルス

全6種類

ブラインドボックス仕様 税込¥399(¥380+税)



今回作るのはトリケラトプス

童友社『巨大恐竜&マンモスコレクション』は、
袋の中にはバラバラの状態で、
パーツが入っている組み立て式の模型です。

接着剤いらずで組み立ては簡単。
じょいほび!の作業でも、
箱からパーツを出して数分後には、
写真の状態に。
骨にもいろいろありまして……

もちろん、キットそのままでもよいのですが、
私のイメージとしては、
もうすこしどっしりとした感じがいいなぁと思いました。

恐竜の骨の解釈っていろいろありますし、
(本物を見たこと、ないですもんね)
ほかのコレクションフィギュアのシリーズの、
トリケラトプスの足と比較したり、資料を見ながら、
どのように手を加えたらイメージに近くなるか考えます。
いろいろ調べてみて、どっしり感のポイントは、
ひざの角度では?と感じました。

上の写真で資料&比較に使用した、
違うシリーズの足がいい感じだったので、
組み合わせてみると、
ちょっと足が短くなりすぎちゃいました。

ジョイント部分があっていないので、
前足がずるっとなってしまって、
まるで「伏せ!」のポーズのよう。
ほかのキットのパーツを、
そのまま流用できたらお手軽だったのですが、
「楽なほうに流れてはイカン!」という、
模型の神様のお達しなのでしょう。

地道に作業を行います。はい。

ガラスばりの作業ブースの中で、
骨をゴリゴリ切っていく私。
なんとなく、豚骨スープを作っているようです。
 



上の写真で「んしょ!」という感じで、
つっぱっている足を、
くの字に曲げたいと思います。

ダメージを最小限にするために、
骨の形にそってカットします。


カットする途中に、
一方方向だけではなく、裏側やサイドなど、
いろいろな角度から確認するのがコツ。
 
左右から切り込みを入れて、
ある程度まで進めたら……

ちょっと乱暴ですが、
最後はボキ!と折って切断。
でも、切断面は案外きれいなんですよー。

心配な方は、最後までノコで切るべし。

この調子でほかの足も調整していきます。

脳内BGMはホネホネロック。懐かし!
 
きれいに骨が分割できました。

ガタガタしてしまったら、
ペーパーを当てて、滑らかにしておきます。


まっすぐな足を、くの字に角度調整。

様子を見ながら削りつつ、
ベストな角度を探っていきます。
 
足の角度は、
ほかの恐竜骨格フィギュアのパーツや、
資料を見ながら調整します。


ちなみに資料は、じょいほび!作業を見学に来てくださっているみなさんから、「これ、よかったら……」とたくさん貸していただきました。ありがとうございました。

歩いている感じとか、
ポーズの表現方法もいろいろあるので、
仕上がりをイメージしながら作業します。
 
真ちゅう線で固定

角度が決まったら、固定していきます。

今回は金属の軸を通して、
隙間をパテで埋めるやり方で作業。

ピンバイスで穴をあけます。
穴をあける位置を確認しながら、
接合面がずれないように気をつけつつ作業。

接着は素材の都合上、
瞬間接着剤を使用します。
 
瞬間接着剤を適量使用し、
真ちゅう線を固定します。

真ちゅう線は金属用のニッパーでカットします。
プラモデル用ニッパーだと、
刃がダメになってしまいます。注意!

ある程度曲げることができる、
0.8ミリくらいが使いやすいと思います。

上下の骨をしっかりくっつけたら、
骨の間をパテで埋めていきます。
 
瞬間接着パテSSP-HG

使用するのは瞬間接着パテSSP-HG
パテにもいろいろな種類がありますが、
この瞬間接着パテは粉とHG液を混ぜて、
化学反応で硬化させるタイプのパテです。

2008年秋にリニューアルして、
内容もさらに充実。より使いやすくなりました。


詳しい使い方はこちらのコラムをご覧ください

瞬間接着パテ SSP-HG
1,838円(税込)
asse(アッセ)
 
まずは下準備。
粉とHG液をムラにならないように手早く混ぜます。

今回は骨の間に流し込む感じで使用するので、
少し柔らかめにしてみました。

HG液を添加するときには、
粉に直接かけないようにします。
そして粉を吸い込まないように注意。
 
爪楊枝に適量とって、
骨と骨の間に流し込むように、
少しずつSSPを詰めていきます。


瞬間接着パテの作業は手早くが鉄則。
すぐ固まっちゃうからね……。

一度流し込んで固めたら、
もう一回同じ作業を繰り返します。

気泡があったり、隙間が埋まってなかったり、
固まると引けちゃったりすることが時々あるので、
念のための2回目です。
 
こうしてみると、まるで軟骨のよう。

パテがはみ出してしまったら、
固まる前に爪楊枝などで、
余分な部分を除去します。

気になるようなら、
硬化後に軽くペーパーを当てておきます。

足の間接のパテが固まるのを待つ間に、
頭の合わせ目の修正を行います。



トリケラトプスは頭が命!


トリケラトプスの特徴はやはり頭の形。

トリケラトプスはキットの都合上、
頭の真中に合わせ目が出来てしまい、
結構大きな隙間があいてしまいました。

仕上がりをよりよくするためにも、
ここはどうしても作業してあげたいポイントです。

合わせ目の隙間を埋めて、
目立たなくしてあげましょう。
まずは瞬間接着剤で接着

まずはパーツの合わせ目に瞬間接着剤を流し、
パーツを接着します。


確認しながら、
なるべく隙間ができないようにくっつけます。
ここでも、瞬間接着パテ SSP大活躍!

隙間に少しずつ詰めていきます。
表側だけではなく、
裏側からもしっかりパテを流しておきます。


はみ出すとあとあと面倒なので、
はみ出さないように少しずつ作業しましょう。
スキマを丁寧に埋めましょう

パテを流し込んだ直後は、
しっかり隙間が埋まっているように見えますが、
時間がたつとへこんでしまいます。

写真がその時の様子。
角の間とか、結構ひけちゃってます。

足同様、2回にわけて隙間を埋めます。
デザインナイフで削りましょう

瞬間接着パテ SSPがしっかり固まったら、
はみ出してしまったところを、
デザインナイフで削ります。

刃を寝かせるようにして、
余分なところをカリカリっと。

角の間などデザインナイフの刃が入らないところは、
紙やすりで表面処理します。
ペーパーで表面処理しましょう

タミヤのペーパーを適度な大きさにカット。

パテがはみ出したところを中心に、
削っていきます。

恐竜のフィギュアは表面がザラザラしているので、
あまり滑らかにしすぎると、周りと差がでてしまいます。
適度にザラザラを残す感じで、表面処理します。



組み立て完了~

頭の合わせ目のほかに、背骨の合わせ目、
しっぽの隙間、首の補強を行いました。

今回はちょっと模型の楽しみ方寄りな、
提案をさせていただきました。

作業の中でも触れましたが、
恐竜は実物を誰も見たことがないものですので、
こうしなきゃダメ!ということはないんじゃないかな?と思います。

自由に楽しむ方向もアリだと思いますので、
普段模型を作らないという方にも、
気軽に楽しんでいただけたらと思っています。


次回はトリケラトプス&
前回組み立てたステゴサウルスの、
塗装を行いたいと思います。

エアブラシを使用して、骨格に色をつけていきます。

じょいほび!コレクションフィギュア
デコレーションコラム 恐竜骨格編
第3回 恐竜骨格の塗装!の巻に続く!
協力:童友社


 
 
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