ヤマシロヤ 模型製作Webコラム『オオゴシ*トモエのEnjoy Hobby!』は、ホビーの楽しさ、プラモデル作りの面白さを紹介するコラムです。みなさんもじょいほび!と一緒に楽しい模型ライフをはじめませんか?
 
ガンプラ製作コラム 1/144 HGUCνガンダム編
 【第6回 グラデーション塗装をしよう!その2 の巻】

Text byオオゴシ*トモエ
 
2008年5月~11月にかけて制作しました、
バンダイ 1/144 HGUCνガンダムの制作コラムです。
制作過程や作業のポイントなどをご紹介します。

コラム第5回目はグラデーション塗装に突入!
今回はグラデーション塗装2回目。

これまでの過程はこちら!
第5回 グラデーション塗装をしよう!その1の巻

第6回では、各パーツのグラデーションの加減調整や、
面の情報量や立体感をさらに強調させるために、
ホワイトを使ってハイライトの塗装を行います。
こちらのコラムで組み立てているキットは、
バンダイ 1/144スケールHGUCνガンダムです。

HGUC ニューガンダム  全長約153mm
税込¥2,625(¥2,500+税)

ガンプラ関連商品は、 ヤマシロヤ5階ホビー・フィギュアフロアで取り扱い中です!
前回はこんな作業を行いました

前回そして今回のコラム2回にわたりまして、
グラデーション塗装の過程をご紹介しています。

下地にブルーグレーを塗装したパーツに、
ホワイトを塗り重ねて少しずつ発色させていきました。

前回のコラムはこちら!
第5回 グラデーション塗装をしよう!その1の巻
 



グラデーション塗装のポイント 面の調整

かなり白くなったパーツですが、
個々のパーツのグラデーションの発色に、かなり差が。
私としては、まだまだ塗り重ねていきたいと思います。

今回は前回の塗装の続きと、
パーツのグラデーション加減の調整と、
更に面の情報量を増やすため、
ハイライトの塗装を行います。
まずは面の調整用にホワイトの塗料を調色します。
前回、第一段階のホワイトの塗装で使用したのは、
写真のGXカラークールホワイトです。

前回のコラムでも使用感をお話したのですが、
隠ぺい力(下地を覆う力)が、
これまでのMr.カラーホワイトに比べて強く、
暗い下地の上に塗装した時に発色がよいのが特徴です。

しかし、微調整を行う場合は、
GXカラーの利点である隠ぺい力の高さによって、
逆にエアブラシのコントロールが難しくなってしまうのでは?
という懸念が。そこで……
 
微調整には、
Mr.カラーホワイトを使用することにしました。

同じホワイトではありますが、
GXカラーよりも発色が緩やかなので、
微調整しやすいかなー?ということで、
こちらを使うことにしました。


第一段階で塗装した白となじみがよくなるように、
ホワイトに下地に塗装したブルーグレーを、
ごくごく少量混ぜます。

このあたりはお好みで。
 
白に他の色を混ぜる時はドバッと加えるのではなく
少量ずつ、様子を見ながら加えましょう。

前回作ったホワイトよりも、ちょっと明るめにします。

隠ぺい力の高いGXカラーのホワイトの登場は、
塗装の作業をずいぶん便利にしてくれました。

しかし、目的や作業内容によっては、
Mr.カラーホワイトが使いやすい場合も。

GXカラー・Mr.カラー両方のホワイトを併用して、
イイトコドリで塗装してみるのもいいかも?です。
 
塗料の希釈濃度は、かなり薄め。
塗料に対して4倍~5倍の量のうすめ液を加えます。


さて、ここからがちょこっと神経を使います。
はじっこになるべく色を乗せないように心がけつつ、
塗り広げていきます。

とはいえエアブラシなので、どんなに避けていても、
若干色はついてしまうのですが、
「意識して作業していれば、グラデーションは残る!」と、
自分に言い聞かせながら塗装していきます。
 
左側が塗装前、右側が調整後のパーツ。
比べてみると違いがわかりやすいかと思います。

グラデーションの加減は好みや、
目的によってそれぞれ違うと思います。
写真などに撮る場合は、
若干メリハリを強くしたほうが、
効果が表れやすいです。


この後の塗り重ねの作業や、
ハイライトを入れることも考慮して調整します。





複数あるパーツを同じようなグラデーションに塗装するコツ

隣同士になるパーツは、できればグラデーション加減が同じ方がいいですよね。
こちらは前回塗装しましたファンネル。同じ形のパーツが、2,4,6……12個!!
こうしてみると、写真の段階ではかなり発色に差がありますね(・_・;)

複数あるパーツのグラデーションを同じような加減に整えていきます。
この作業はとにかく確認しながら塗装するのがポイント。

まず一番白い状態のパーツ、または自分のお気に入りのグラデーション加減のパーツなど、
基準となるパーツを決めます。そのパーツのグラデーションに近づけるように調整していきます。
一つのパーツだけに集中せず、
他のパーツと照らし合わせながら同じ加減に塗装します。


少し塗装したら基準にしたパーツを横に並べて、
グラデーション加減が同じになっているか確認します。
できれば複数のパーツと比較するのがよいでしょう。

塗装している時間と、確認している時間が同じくらい……
というと大げさかも知れませんが、
でも、それくらい頻繁に確認しながら微調整します。
写真で塗装しているのは真ん中の一本のみ。
周りのパーツは色合わせ用です。

で、照らし合わせつつ塗装をしていたら、
気付けば写真のような状態に……。
秘儀、ベアークロー塗装です。

たくさんパーツを持つと、
作業がやりずらくなること請け合い!

良い子のみんなは、近くにパーツを置いて、
少し塗装したら照らし合わせて……
といった感じで調整しましょう。



塗装中にキズがついたら

パーツのはじっこについたほこりを、
爪でカリカリっと取ろうと思った時でした。

ぎゃあ!やっちまったー!!Σ(´□` )

塗膜にキズをつけてしまって、
下地塗装がめくれて、
パーツの表面が見えてしまいました。
ちょうどよい機会なので、
塗膜にキズがついてしまった場合や、
ブシュ!と塗料を吹きすぎてしまったときの、
修正方法をお見せします。


まずはキズがついてしまった部分や、
塗装に失敗したパーツを(よーく乾燥させてくださいね)
1000番~1200番の目の細かいペーパーで削り、
塗料の段差を消します。
 
その上に下地の色
(現在制作中のνガンダムではブルーグレー)を
ピンポイントで塗装。
このときなるべく周りに色をつけないように心がけます。

修正した箇所を中心にホワイトを重ねていきます。

ここまでグラデーション塗装を頑張ってきた人なら、
エアブラシのコントロールは身についているはず!
他の面に影響を与えることなく、
修正可能なはず!自分を信じてレッツリカバリー。


さらに面の情報をプラス!ハイライトの塗装

グラデーション塗装は面の情報量が命!
最後は面の中心にハイライトを塗装して、
面の中心の立体感をより強調します。


使うのは、GXカラーとMr.カラーのホワイト。
GXカラー2:Mr.カラー1くらいの割合でブレンドして使用。

実は最初GXカラーのホワイトのみを使ってみたのですが、
白が強烈に発色してしまって、ほんのりハイライトにならなかったのです。
そこで、GXカラーとMr.カラーをブレンドして使ってみることにしました。
これまでの塗装では、
白に下地のブルーグレーを加えていましたが、
ハイライトの塗装ではまじりっけなしの、
ピュアホワイトを塗装します。


面の中心に丸を描くようにホワイトをのせます。

できあがりのパーツはこちら。
失敗してリカバリーした箇所も目立たなくなってますね。
 
さて、長い時間をかけて塗装してきましたが、
ようやくゴール。

これまでの過程を振り返ってみましょう。

暗い色の下地から、徐々に白い面を塗装し、
ほのかなグラデーションを作っていきました。

下地の透過や、
微妙に色の違うホワイトでの塗装で、
なだらかなグラデーションを
表現することができました。
グラデーションのムラはないか?
塗り忘れたパーツはないか?もう一度確認します。
(実は塗り忘れたパーツがあったんです……)
ここで一度組んでみて全体のバランスを見る方法も。
その際は塗膜にキズをつけないように気をつけましょう。


グラデーション塗装は時間と手間はかかりますが、
滑らかなグラデーションは、
この塗装方法でしか表現できないものだと思います。
じょいほび!を参考に、気軽にトライしてみてくださいね。

次回は暗い色をグラデーション塗装する過程をお見せします。

作業自体は今回お見せした内容とほぼ同じなのですが、
暗い色のグラデーションって、
あまりお見せしたことがないんですよね~。
せっかくなので、発色の過程をお見せしますね。

じょいほび!ガンプラ製作コラム
HGUC νガンダム制作編第7回
暗い色のグラデーション塗装の巻 に続く!
(C)創通・サンライズ


 
 
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