ヤマシロヤ 模型製作Webコラム『オオゴシ*トモエのEnjoy Hobby!』は、ホビーの楽しさ、プラモデル作りの面白さを紹介するコラムです。みなさんもじょいほび!と一緒に楽しい模型ライフをはじめませんか?
 
【1/380姫路城 製作コラム 第3回 塗装をしよう!の巻】
Text byオオゴシ*トモエ
 
日本の名城 ・姫路城のプラモデルを製作中です。

前回は、ヤスリやパテをつかって、
パーツのゆがみやヒケを修正しました。


今回はお城の基本塗装、
壁の白と屋根のグレーを塗っていきます。

エアブラシを使用して塗装をした後、
屋根の凹凸や、壁の質感をより強調させるため、
ドライブラシやウォッシングの作業も行います。


今作っているのはこのキット!

童友社1:380 姫路城 を製作中です。

ヤマシロヤ5階ホビー・フィギュアフロアで取り扱い中です!
 
前回はここまで!

お城のプラモデルは箱状にしたパーツを組み上げるので、
スキマやゆがみがあるときれいに仕上げることができません。

そこで、ヤスリ瞬間接着パテを使用して、
パーツのゆがみやヒケを修正しました。
じょいほび!の企画から誕生したヤスリも大活躍!

前回の作業の様子はこちら
 



お城の基本塗装スタート!


塗装に入る前に、作業をスムーズに行うために、
パーツを塗装用のもち手に固定します。


もち手は割り箸にクラフトテープの粘着面を表にして
巻きつけたものです。

もち手が刺さっている台は、
100円ショップなどで売っている
ブックスタンドを横にしたものです。
塗装したパーツを乾燥するときに利用します。

小さなパーツはまとめて、
クラフトテープに塗装する面を表にして
並べてくっつけておきます。


ラッカー系塗料、Mr.カラーのホワイトに、
ほんの少しライトグレーを混ぜたものを、
白い壁部分に塗装していきます。



 
白いパーツに白い色を塗るときは、
ちゃんと色がついているか、
塗料を吹きすぎてしまっていないか、
明るい場所でチェックしながら塗装します。

白は他の色に比べて、色がついているか、
確認するのが難しい色なのです。
一回目は、ふわっと全体を塗装して乾燥します。

ひとつのパーツを一気に塗るのではなく、
乾燥させながら、2,3回にわけて色を塗ります。


細かい凹凸があるパーツも、
均一に塗装します。



屋根の裏側の塗装


白が印象的な姫路城、
屋根のパーツの裏側、軒下部分も白いのですが、
プラモデルではグレーの成型色のまま。

そこで、壁を塗装するときに使った、
白い塗料と同じ色を塗装します。

屋根の塗装する側を表に、
クラフトテープを貼ったダンボールに並べていきます。
壁のパーツを塗装した時同様、
大きなパーツはもち手を利用します。

グレーのパーツに白をきれいに発色させるのは、
ちょっと大変。

白いパーツの時同様に、
一気に白くしようとすると、
塗料を吹きすぎてしまって、
失敗する可能性があるので、
乾燥させつつ、少しずつ発色させます。

姫路城を作るにあたって、
いろいろ調べたのですが、
白い壁、屋根の裏側(軒下)の汚れを落とす、
「すす払い」という行事が毎年行われているそうで、
ほこりやクモの巣を払って
美しい白を保っているのだそうです。


へぇ〜。

ただ単にプラモデルを作るだけではなく、
興味を持ったり、調べたりして、
新しい知識を得ることも、
模型制作の楽しみの一つですよね。
 



屋根の塗装

お次は屋根の表側のグレーを塗装します。

グレーを中心に、黒、白を加えて屋根の色を作ります。
 
説明書には、色に関しての指示や、
カラーレシピが載ってなかったので、
箱の写真を見たり、
姫路城の資料を参考にして色を作りました。


ガンプラや戦車模型を作っていると、
説明書に色指定やカラーレシピがあって
当たり前だったのですが、
ここでも軽くカルチャーショック。

自分で考えるとなると、
案外どんな色にしたらよいか考えちゃいますね。
先ほど裏側を白く塗装した屋根のパーツは、
しっかり乾燥させてから、裏返します。


あまり強いエア圧でブシューと吹いてしまうと、
塗料が裏側に吹き込んでしまって、
せっかく最初に白く塗った部分が、
グレーになってしまいます。

なるべく細吹きで表面だけに塗装します。
屋根に色がつくと、テンションが上がりますね〜。
お城の基本塗装は完了!


さて、ここからが塗装の本番!

ドライブラシ屋根の凹凸を強調したり、
スミ入れも兼ねたウォッシングの作業を行います。

 



屋根のパーツのドライブラシ


グレーで均一に塗装された屋根のパーツに、
ドライブラシを行います。

グレーに塗装した状態でもいいのですが、
ちょっとのっぺりした印象なので、
ドライブラシでパーツの色の情報量を増やしたり、
立体感を強調させて、屋根の質感をアップさせます。


使用するのはタミヤのエナメル塗料です。

明るめのグレーにブルーを混ぜて、
ブルーグレーに調色。

より凹凸が強調されるよう、
ベースに塗装したグレーよりも明るい色にします。


 
筆に塗料を含ませ、筆先がパッサパサになるまで、
ティッシュなどにこすりつけて塗料を落とします。

パーツにササッと軽くあてるようにして、
色がつくかつかないかの状態が、
よい筆先の感じ。

屋根の角やでっぱっている部分を、
浮き立たせるように、色をつけていきます。
この作業、変化が大きいので見ていて面白いらしく、
海外からの旅行者のカップルや、
子供がじーっと見守ってくださいました(笑)

屋根瓦のでっぱりのみに色を乗せる感じで、
いっぺんに色をのせるのではなく、
3回くらい繰り返して作業します。

根気よく色を重ねていくと……
 

ドライブラシをすることで、
こんなに表情豊かになりました。

左は作業前、右がドライブラシをしたもの。
比べてみるとぜんぜん違いますね〜。
ドライブラシの作業完了〜。


はじめてのお城の模型製作で、
イマイチ自信がなかったオオゴシですが、
ここではじめて、チョットした手ごたえを感じました(笑)
 


壁のスミ入れ&ウォッシング

続いて、ウォッシングを行います。

ウォッシングとは名前のイメージどおり、
薄めた塗料で洗うようにして、
パーツの色を落ち着かせたり、
違う色同士をなじませたりする作業です。

白い壁ですが、真っ白なだけでは、
屋根に対して浮いてしまう気がしたので、
少し落ち着いた色にする目的で行いました。
 
カラーはエナメル塗料のジャーマングレーを使用。
塗料1に対して、10倍くらいに薄めます。

エナメル塗料の希釈には、
油絵の具の溶剤、ぺトロールを使用。

壁や屋根の先端についている三角(破風)の模様、
パーツの溝にも塗料が流れるので、
模様や立体感を強調させる、スミ入れ効果もあります。
姫路城のイメージ、白い壁ですが、
自然の中で多少の汚れはあると思うので、
あまり暗い印象にならない程度に、
パーツの情報量を増やします。

ちょっと色が濃いなという場合は、
薄め液を含ませたティッシュなどでふき取ります。

お城本体の塗装はひとまず終了!
 


お城作りはまだまだ序盤。
次回は石垣の表現を行います。

じょいほび!ではちょっとヒト手間加えて、
溝を彫りなおしたり、
石垣をドライブラシで塗装する予定です。

お城のプラモデルならではの石垣の表現、
美しいお城にふさわしい、カッコイイ土台にするぞ〜。


童友社・1/380姫路城 製作コラム 第4回 
姫路城の石垣表現の巻 に続く!
協力:童友社


 
 
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