ヤマシロヤ模型製作Webコラム『オオゴシ*トモエのEnjoy Hobby!』は、ホビーの楽しさ、プラモデル作りの面白さを紹介するコラムです。みなさんもじょいほび!と一緒に楽しい模型ライフをはじめませんか?
【ガレージキット(レジンキット)製作編 第3回 表面処理をしようの巻 その2】
TEXT BY オオゴシ*トモエ
 
ガレージキット(レジンキット)軽音堂・臼井政一郎さん作の
『チョコレート工場長』を製作中です。


前回、ガレージキット(レジンキット)製作編第2回では、
ゲートやバリをカットし、パーツの形を整えていきました。

今回は瞬間接着パテ SSP-HGを使用して、
気泡やへこみ、欠けたパーツの修正を行います。

今回の作業もキットによって個体差があるので、
キットによってはやり方が違うかもしれませんが、
じょいほび!ではこのようにやりましたよーということで……

 

 
ガレージキット(レジンキット)の気泡

前回すこしお話したのですが、
ガレージキット(レジンキット)のパーツは、
シリコン型にレジンを流して形を作ります。

そのため型にレジンを流し込む際に、
気泡が混ざってしまうことがあります。

大きな気泡や、密集した小さな気泡、
よくよく見ると結構な数の気泡が。

この気泡をこれから埋めていきます。
気泡はあらかじめチェックして、
しるしをつけておきます。


前回ペーパーがけを行ったので、
削り粉が気泡に入り込んで、
気泡が判別しにくくなっている
場合があります。

今回も作業をする前日にパーツを歯ブラシでこすり洗いをして、粉を落としておきました。

パテを使った気泡埋め

今回のじょいほび!では、
瞬間接着パテ SSP-HG を使用しました。

パテにもいろいろな種類がありますが、
この瞬間接着パテは粉とHG液を混ぜて
硬化させるタイプのパテです。


瞬間接着という名前の通り硬化時間が短く、
サクサク削ることができます。




瞬間接着パテ SSP-HG
1,575円(税込)
asse(アッセ)
この瞬間接着パテ、とても使い勝手がいいので、
オオゴシのお気に入りアイテムの一つなのです。

しかし、お値段高めとか、粉やHG液が使いきれなくて劣化しちゃうとか、
我慢しなくてはいけないところもあったのです。今までは。
粉を吸い込んでむせちゃうとか……(私だけ?)

そうなんです!リニューアルしたんですよ、奥さん!
ちなみに、リニューアルしたことを知らず、じょいほび!スタッフ玉さんも、その他の見学者さんもビックリしてました。

以前の商品より容量がかなり増え、お得感がアップしました!
HG液も2つに小分けされ、液だけ劣化しないように工夫がされています。
かなりユーザーフレンドリーになりました。

オオゴシにはアルテコSSPという名前のほうがなじみ深いのですが、2005年にアルテコからアッセへブランド名が変更になったみたいです。



瞬着パテ・SSP-HGの使い方

瞬間接着パテ SSP-HGの使い方です。

粉を付属のスプーンですりきり一杯すくい、
トレイに入れます。

ちなみに、スプーンもヘラもトレイもセットになっています。

フタを開けるときの注意!
勢いよくフタを開けると、粉が舞ってモヤモヤと白い煙が!
そぉーっとあけましょう。←吸い込んでゴホゴホなった経験者


HG液を添加します。
スプーン一杯に対して12滴が目安……と
説明書には書いてあるのですが、
少し固めの方が扱いやすいと思います。

説明書には液は粉に触れないようにしましょう、と書いてあったのですが、ワタクシ、お構いナシにポタポタ落としてました。説明書、読みましょうね(By玉さん)


ちなみにHG液が少ないと固めで硬化もはやく、
液が多いとやわらかく硬化も遅めなのだそうです。


さて、ココからが時間勝負!
へらなどを使って手早く粉と液を混ぜます。

私はツマヨウジや調色スティックを使って混ぜています。

盛り付け作業ができるのは長くても5分くらいなので、
アワアワしているとあっという間に固まってしまいます。


粉やHG液が古いと硬化に時間がかかる場合があります。




 
粉とHG液を混ぜたら、
ツマヨウジなどをつかって盛り付けていきます。


手早く盛り付けなくてはならないので、
最初に気泡部分につけておいたしるしが大活躍!

ちなみに、最初しるしをつけずに盛り付けしたところ、
モタモタしすぎて、2回ほどムダにSSPを固めてしまいました。
もったいない……


 
作業をしていると、だんだん気泡埋めのコツがつかめてきました。

表面だけではなく、気泡の中までしっかりパテを押し込むのがポイント…のようです。


小さな気泡はすぐに埋まるのですが、
大きな気泡はツマヨウジを回しながら、
気泡にねじ込むように盛り付けます。

ちょっと余分に盛るくらいが丁度よいです。
間髪いれずに、へらなどの平らなもので、
上からギュっと押さえます。



そのままヘラをスライドさせ、
気泡の中にパテを押し込みます。
足りない場合はパテを追加します。


余分なパテは、やわらかいうちにある程度取り除いておくと、後々のペーパーがけの作業が楽になります。
 


 
欠けたパーツの修復


気泡埋めができたら、
欠けたパーツを修正します。

耳の先端に気泡ができてしまったり、
上手くレジンが流れないと、
パーツの端が欠けてしまいます。

前回切り取ったレジンの欠片やパテをつかって、
修正していきます。


まず欠けている部分の形を、
加工しやすいよう、カットします。

瞬間接着剤を流し込んで、
前回とっておいたレジンの欠片から、ちょうどよいサイズの物を選んでくっつけます。

 
レジンの欠片とパーツの隙間に、
瞬間接着パテ SSP-HGを盛り付け、
欠片を固定します。




パテが固まるのを待ちます。
大体10分くらいが目安です。

粉やHG液が古いと硬化に時間がかかる場合があります。

ヤスリやペーパーを使って、
レジンの欠片の余分な部分を削ります。


最初はヤスリで大まかに、
仕上げはペーパーを使います。
形を整えると……
見事、耳復活!


この方法はじょいほび!スタッフ玉さんに
教えていただいたのですが、
最初は本当にきれいに仕上がるのか、
ちょっと不安だったのです。


やってみると、意外にきれいに復活しました。
後ろもこの通り。


チョコレート工場長さんは、
欠けていたのはこのパーツくらいで、
後は比較的きれいな状態だったので、
かなり作業が楽でした。
 
その他のパーツも、デザインナイフや、
ヤスリで形を整えます。


瞬間接着パテ SSP-HGは、
力を入れなくても
サクサクと削ることができます。



この後400番・600番の順番で、
ペーパーがけしていきます。
 

表面処理の作業はまだまだ続きます。


次回は表面処理を終え、塗装下地、
サーフェイサー(プライマー)を吹きます。

ガレージキット(レジンキット)製作編
第4回 塗装下地・プライマーを吹こうの巻 に続く!


(C)西E田 コアマガジン
 
 


 
 
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