ヤマシロヤ模型製作Webコラム『オオゴシ*トモエのEnjoy Hobby!』は、ホビーの楽しさ、プラモデル作りの面白さを紹介するコラムです。みなさんもじょいほび!と一緒に楽しい模型ライフをはじめませんか?
【第6回 接着したパーツの継ぎ目消し&後はめ加工をしよう!の巻】
TEXT BY オオゴシ*トモエ
 
第5回 パーツを接着しよう!の巻では、
パーツの接着のポイントや、接着剤を紹介しました。

今回は接着したパーツの継ぎ目消しと、
接着を行う際にぶつかる、いろいろな問題
を解決していきます。

継ぎ目を消すために接着すると、
後々の作業に影響が出てしまうパーツがでてきます。

それらのパーツに施す後はめ加工や、表面処理を行う際に、
消えてしまいそうなミゾなどをあらかじめ彫ったりします。

絶対しなければならない作業というわけではなく、
この後の工程を楽にするために、
仕上がりをきれいにするために行います☆
 

横の顔のパーツのように、違う色のパーツを、
挟み込んで組み立てる構造になっている部分があります。
前回も触れましたが、一度パーツを接着してしまうと、
分解ができなくなります。

そこで、後々の作業を考えて、
パーツを分割して後で接着したり、
塗装後にはめ込めるようにする作業が後はめ加工です。


それらの作業は、製作するキットによって違うのですが、
共通する部分もあると思いますので、
製作の際に参考にしていただけるとうれしいです☆

今回ご紹介する方法以外にも、いろいろな方法があります。
 
部パーツの後はめ加工


顔部分は、アゴ部分の赤いパーツと、
クリアーパーツの2つをはさみ込む構造になっています。
しかし、はさみ込んだまま接着してしまうと、
後々の塗りわけが大変になってきます!!
小さい顔のアゴをマスキングして、
キレイに塗り分けるって、そりゃイヤです。
 
 
Wガンダムの顔は、目の部分と、
頭部のカメラ部分が一つのパーツになっています。
目の部分はクリアパーツなので、
部分塗装、もしくはシール貼りが必要です。

そこでカメラの部分だけを切り離し、
目の部分は、全部塗装が終わった後に、
顔のパーツと一緒に頭のパーツにはめ込みます。

作業は簡単。カメラと目をニッパーで切断します。
切断する箇所は経験をつめば大体判別できるようになります。
 
 
切断したパーツ。
カメラの部分はそのまま頭にはめ込んで接着します。

全部接着した時よりも、
顔の塗りわけもずいぶん楽になります。

この後の工程を楽にするために、
仕上がりをきれいにするために行います。


ウン、順調♪と油断していたら、
アクシデント発生!!!

えーっと、その…
切断したクリアパーツを
カメラに見せようとしたその時!

ポロッとね。

パーツの管理はしっかりとか言っておきながら、
ええ、ワタクシこのザマです。


もぅ、アタフタしました。
だってちっちゃいうえに
クリアーパーツですよ?

 


じょいほび!スタッフオカヤマさん(♀)
と一緒に這いつくばること数分。
↑オカヤマさん巻き込んだ。


パーツ落とした!!青ざめました。

這いつくばって探します。

冷静を装い横のラックをよいしょ。

ラックの裏とかみたりしています。

覗き込んだりしています。

み、みつからん!!
 
 
何度か間違ったもの(ゴミとか)を発見して、
あったー!と喜んでは、ガッカリ…を繰り返し、
あきらめかけたそのとき!!

「あ、ありましたぁ!!」と、
オカヤマさんが見つけてくださいました。

オカヤマさんグッジョブです。
スミマセン、もぅしません。許してください。

クリアーパーツだし、ちっちゃいし、
家とは勝手が違うし、もぅ、ダメかと、
永久に見つからないかと思いました。
マットの上でも分かりにくい…


パーツも無事発見し、頭を接着して、
前回紹介したクリップで、頭のサイドと、トサカの部分、
2つの部分をはさみ隙間ができないように固定して、
乾燥させます。

じょいほび!では次回の公開作業までの間、
約2週間、じっくりゆっくり乾燥させました。




ペーパーの準備をしよう


継ぎ目消しや表面処理で使用頻度が高いのは
サンドペーパー(紙やすり)です。

各メーカーのものがありますが、
水研ぎもできる耐水性のある紙やすり、
耐水ペーパーがオススメです。


320番〜1200番くらいのペーパーが、
ガンプラ製作の継ぎ目消しや
表面処理の際に使われます。

ペーパーは数字が小さいほど粗く、
数字が大きくなるほど目が細かくなります。


タミヤフィニッシングペーパー各種
耐水加工
各126円〜262円(税込)
 
 


 







ペーパーをより使いやすくするために一工夫。

ペーパーは、継ぎ目消しや表面処理などの際に、目の粗さの違うものを数種類使用します。


400番、600番、800番が最もよく使う番号です。
この3種類を揃えておくと、
いろいろな用途で使えてとても便利です。



ペーパーの裏に番号は書いてあるのですが、
見た目はほとんど同じなので、
作業中にぱっと見ただけでは判別しにくいのです。


そこで、裏側にマーカーなどで色をつけて、
色で判別できるようにしておく
のです。


細かく切って使用する際には、番号が印刷されていないところができてしまうことがあるので、
このように番号別に色をつけておくと、
ぱっと見ただけで分かりやすく、
作業がスムーズになります。

  
 


次に使いやすい大きさ
(幅2センチくらい)に切り分け
ます。


パーペーは、大きな一枚のシートで販売されているので、最初に使いやすい大きさにカットしておきます。


はさみで切るとはさみの切れ味が悪くなるので、
ペーパー専用のはさみを作るか、
カッターで切るようにしましょう。

  
 


ついついやってしまいがちですが、
ペーパーを手でちぎったりするのって、
あんまりおすすめできない…かな。
↑オオゴシもよくやっていたので、
あんまり強くはいえませんが…



手でちぎるとガタガタになってしまって、
直線や角がきちんと出ない上に、
見た目もあまりきれいではありませんよね。



ペーパーを買ったら、
まとめて切り分け作業をやっておくと、
この後の作業がとっても楽になります。

 
 


切り分けたペーパーは、
100円ショップなどで売られている、
仕切りつきの整理用小物入れに
400番〜1000番種類別に分けておくと、
とっても使いやすいですよ☆


ちなみにオオゴシはあまったスペースに、
なくしてしまいそうな小さなパーツなどを入れたり、
まだ使えそうなペーパーを入れたりしています。
 
継ぎ目消しをしよう!

ペーパーの準備ができたら
接着したパーツの継ぎ目消しをします。

ムニュの部分を爪で押した時に、
爪の跡がついたりせずに、
固くなっていれば大丈夫です。


前回も触れましたが、
スチロール系接着剤を使用した場合は、
急ぎの場合でも3、4日は乾燥させてくださいね。

  
 


接着剤がムニュとはみ出した状態で固まっています。
ふふ、いいムニュですね。

はじめて作ったときに、
この状態がとてもキタナクみえて、
「こりゃないでしょー!」とショックだったのですが、
模型製作においては
このムニュこそが大切なんです。

  
 


瞬間接着剤などど違い、
プラスチックを溶かしてくっつけているので、
しっかり頑丈にくっついています。

このムニュを削り取ってあげれば、
継ぎ目もきれいに消えるというわけです。

金属の溶接に似ていますよね。



 
 
固まったムニュの部分を削っていきます。


デザインナイフの刃を「かんながけ」のようにして、
シャッシャッとムニュのでっぱりを削ります。

丸いパーツや凹凸のあるパーツなどは、
400番のペーパーで削ります。


また、同時に行っておきたい作業がスジ彫りです。
接着したパーツのミゾが消えた箇所や、
これからペーパーをかける際に、
浅くなったり消えてしまいそうなミゾなどを、
専用の工具やケガキ針などを使って、
あらかじめ彫っておく作業です。

この作業をしておくと、
後々スミいれをする際にとても楽になります。

消えてしまった溝を復活させることは、
かなり難しいので、今ある溝をガイドに、
少し深めに彫っておくのがコツです。

線がずれないように、
少しずつ様子をみながら彫っていきます。
 
ムニュの部分を削ったら、
削った時にできたキズを消すため、
400番のペーパーをかけた後、
さらに表面をキレイにするため、
600番のペーパーをかけて、継ぎ目消しは終了です。

次回は表面処理を行います。

すごーっく地味な作業ですが、じょいほび!作品の仕上げには欠かすことのできない大切な作業だったりします。

しかし、オオゴシの作業好き嫌いランキング(オオゴシ調べ)のキライな作業の上位でもあります…。
が、がんばるぞー!

【じょいほび!第7回】
表面処理をしよう!の巻 に続く!
(C)創通エージェンシー・サンライズ
 
 


 
 
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