ヤマシロヤ 模型製作Webコラム『オオゴシ*トモエのEnjoy Hobby!』は、ホビーの楽しさ、プラモデル作りの面白さを紹介するコラムです。みなさんもじょいほび!と一緒に楽しい模型ライフをはじめませんか?
 
ガンプラ製作コラム 1/144 HGUCνガンダム編
 【第2回 パーツの接着&合わせ目消しの巻】

Text byオオゴシ*トモエ
 
2008年5月~11月にかけて制作しました、
バンダイ 1/144 HGUCνガンダムの制作コラムです。
制作過程や作業のポイントなどをご紹介します。

コラム第1回はνガンダムの仮組みを行いました。
ガンプラの組み立てのポイントや、νガンダムの特徴でもある、
ファンネルのパーツや組み立て方について解説しました。


コラム第2回ではパーツの接着と合わせ目消しの作業を行います。

νガンダムの本体は素組みの状態で
すでに合わせ目ナシというスバラシイ状態なので、
組み立てるだけでも十分満足できるキットなのですが、
じょいほび!ではこの後、塗装の作業を行います。

仕上がりをよりよくするために、
武器などのオプションの接着&合わせ目消し、
パーツの溝の彫りなおしの作業を行います。
こちらのコラムで組み立てているキットは、
バンダイ 1/144スケールHGUCνガンダムです。

HGUC ニューガンダム  全長約153mm
税込¥2,625(¥2,500+税)

ガンプラ関連商品は、 ヤマシロヤ5階ホビー・フィギュアフロアで取り扱い中です!
前回はこんなことがありました。

コラム第1回では完成形を把握したり、
組立てイメージをふくらませるために、
キットの仮組みを行いました。
コラムはこちら。

途中ファンネルのパーツの組み合わせを見失うという、
アクシデントもありまして、パーツを並べて確認などを行いました。
貝合わせならぬ、ファンネル合わせです。


ファンネルのパーツの表裏の写真など、
組み立てやすいようにフォローした内容になっていますので、
ファンネルをバラバラにして、
組み立て方がワカラナーイ!という方、
ぜひ参考にしてみてくださいね。
 



パーツをバラバラに……

これから接着やパーツの加工を行います。

せっかく組み立てたキットですが、
写真のようにバラバラにします。


もったいない!と思う気持ちもありますが、
接着などの作業をするときは、
バラバラにした方が都合がよいことがいっぱい。

パーツを分解するときのコツをご紹介しましょう。
 
力まかせにはずしちゃダメー!

力まかせにパーツをはずそうとすると、
接合部分のピンが折れてしまったり、
パーツが割れるなどのトラブルが起こる可能性大!

パーツをなるべく傷つけないように、
デザインナイフなどを使って、
慎重に、丁寧に分解しましょう。
 
デザインナイフを使って
丁寧に分解しよう!


1.デザインナイフの刃などを、
寝かせるようにして、パーツに差し込みます。
このとき、なるべく表面に出ない、
目立たない部分にナイフを差し込むのがポイント。

2.ナイフをぐりぐりと左右に動かし、
パーツの間にすきまを作ります。

3.ナイフの刃でパーツを傷つけないように、
注意しながらすきまを広げます。
 
ある程度すきまが大きくなったら、
写真のようにパーツを手で引っぱって、
スポン!とはずします。


仮組みをする際に浅めに組み立てたり、
ピンを少しカットするのも一つの方法です。


はめ込むタイプのパーツや、小さなパーツは、
一度組んでしまうと二度と外せないものも!
後ではずすのは無理っぽいな……と感じたら、
仮組みの段階では、避けておくのがよいかと思います。
 




スジ彫りの彫りなおしをしよう!

ここで行う作業はパーツに新たなラインを彫り起こす作業ではなく、
もともとパーツに入っているミゾを、先のとがった工具をつかってより深くする作業です。


今回の制作では、パーツの表面処理を行うので、パーツの表面をペーパーややすりで削ったときに、
もともと入っているパーツのミゾが浅くなる可能性があるのです。


ミゾが浅くなってしまったり消えてしまうと、
仕上げにスミイレをした時に上手く塗料が流れてくれないことが多々あります。
 
そこで、スジ彫り用の工具をつかって、
今あるラインをガイドにして、
ミゾをほんの少し深く彫りなおします。
作業は簡単!力をいれずに数回なぞるだけ。

表面処理をしない場合は必要ない作業ですが、
スミイレのときに苦労したことがある方なら、
この作業の意味や重要性をおわかりいただけるはず。

絶対しなくてはいけない!という作業ではありませんが、
表面処理で消えてしまったミゾを復活させるのは、
パーツを傷つけてしまう可能性も高く、かなりリスキー。

表面処理や塗装前の今のタイミングで、
やっておいた方がよい作業です。

この後の作業をよりスムーズに行うための、
保険みたいな作業なのです。
ツノをとがらせてみよう

ガンダムの頭部のアンテナには、
裏側に余分なでっぱり(安全ゲート)があります。

この安全ゲートは組み立ての際に、
けがをしないよう配慮されたものなのですが、
大人のみなさんは、ちょこっと手を加えて、
安全ゲートを削ったり、アンテナをとがらせて、
シャープにしてあげてみてはいかがでしょうか?

ちょっとの手間と工作で、
ぐっとよくなるポイントです。
 
では、作業のやり方を説明。
まずは余分な部分を大まかにカットします。

安全ゲートを切りすぎたり、
ツノの先端を折ってしまわないように、
しっかり確認しつつ、ニッパーを入れます。

はじめて作業する方や、
オイラ、ぶきっちょさんなんだよね……と、
自信がない方は、マーカーなどで、
カットするところを色分けしておくと、
失敗を防ぐのに有効です。
ちょびっと残った部分はデザインナイフで削ります。

力を入れすぎてしまうと、
アンテナの先端が折れてしまうことが!
慎重に削りましょう。


アンテナの先端に指を添えて、
なるべく負荷がかからないようにするのも、
アンテナを折らないようにするコツ。

ナイフでちまちま削ったり、ヤスリで削ったり、
人によって違うと思いますので、
やりやすい方法で作業を行ってくださいね~。



パーツを接着しよう!

本体は合わせ目ゼロなので、
ライフルやバズーカの合わせ目のみ、
接着したいと思いますー。

ついでに、パーツを分解するときに、
うっかり折ってしまったライフルのパーツも接着します。


よい子のみんなはパーツを折らないようにね!
 
パーツの接着には、
プラを溶かしてくっつける接着剤、
スチロール系接着剤を使います。

貼り合わせ用・流し込み用、
リモネン系接着剤
など、
成分や目的が異なる接着剤があります。
今回は貼り合わせ用接着剤を使います。

両方のパーツの合わせ目に、
はみ出さないように接着剤を塗ります。
接着剤は乾くスピードがとても速いので、
2度塗りした方がよいでしょう。
 
この接着剤の量が少なすぎても、多すぎても、
失敗や余計な作業を増やす原因になります。
接着面にしっかり行きわたりつつも、
はみ出さないように注意しましょう。

接着剤を塗ったら、
パーツ同士がしっかり合わさっているのを確認して、
両側からぎゅ!っと力をかけます。

中にポリキャップや別のパーツをはさむときは、
はめ忘れがないように確認しましょう。
 
このとき、接着剤によって溶けた部分が、
パーツから「むにゅ」っと出てくればOKです。


ワタクシ、昔初めて接着した時に、
接着剤はつけすぎないように……と
間違った心がけをしてしまい、
合わせ目がまったく消えなかったことがあります。


この「むにゅ」が大切なんですよね~。
いい「むにゅ」がでたら、しっかり乾燥させます。
 
乾燥している間にせっかくできた「むにゅ」が、
引けてしまわないように、
また、接着した面に隙間ができないように、
クリップなどでしっかり挟んで固定し、
接着剤が完全に乾燥するまで、2、3日待ちます。

乾燥中も接着剤の溶剤が揮発しているので、
換気に注意しましょう。



接着したパーツの合わせ目消し!

接着剤が完全に固まったら、
接着の際に出た「むにゅ」を、
ヤスリやペーパーで削って平らにします。

ペーパーを使う場合は、
タミヤの耐水ペーパーの400番くらいがよいかと思います。
 
こちらが接着後約2週間乾燥させたパーツです。

合わせ目の部分の「むにゅ」がそのまま固まって、
でっぱりになっています。

このでっぱりをきれいに削っていきます。

「むにゅ」の部分にいきなりヤスリをあてると、
ヤスリがグラグラしてしまったり、
きれいに削れない時があるので、
まずはデザインナイフで大まかに削ります。
 
デザインナイフの平らな面をパーツに当てて、
カンナがけの要領でスライドさせて削ります。

刃先が当たるとキズになってしまいますので、
途中で削り具合を確認しながら作業を進めていきます。

削る面をしっかり確認できるように、
削ったときに出る粉をはらいつつ作業しましょう。

あとでペーパーやヤスリがけを行うので、
ここでは「むにゅ」部分を大まかに削る程度で大丈夫。

この作業を行うと、ナイフの切れ味が落ちますので、
作業を終えたら刃を交換してくださいね。
 
幅の狭いパーツのはじっこの部分も、
デザインナイフで削ります。

ライフルやバズーカなどは、
凹凸があったり、円形のパーツなので、
最初は少し大変かもしれません。

ナイフやペーパーなどを使いやすい道具で、
丁寧に作業しましょう。



鉄やすりの使い方!

鉄やすりはペーパーよりも硬く、
平らな面を削るのに便利な道具です。

ただし!削り損じてしまうと、
ダメージが大きいので、
苦手な人も多いのではないでしょうか?

じょいほび!ヤスリを例に、
金属の棒やすりの使い方をご紹介しましょう。
 
まずはヤスリの持ち方。
上の写真のように刃に人差し指をあてて持ちます。

写真のように握って持つとグラグラして、
安定しません。削り損じてしまう原因になります。

失敗しないポイントは、削る面をよく確認して、
しっかりヤスリをコントロールすること!
安定した持ち方や切削面の確認が大切なんですね。
 
削る前に、ヤスリがパーツに平らに接しているか?
斜めになっていないか確認します。

上から見るとまっすぐ当たっているようでも、
横から確認すると斜めになっていたりします。


まっすぐ当たっていることを確認したら、
ヤスリをゆっくり前に押して削ります。

ヤスリの刃には種類があり、
じょいほび!ヤスリの場合は、
押したときのみに削れる押し切り刃です。

引く時はいったんパーツから離します。
 
がりがりと前後に動かすと、
ヤスリに無理な力がかかって、
削った面がささくれ立ってしまいます。
くれぐれも削り方に注意しましょう。

ヤスリを押して削り、
パーツから離して元にもどす。

この作業を繰り返して、
ゆっくり丁寧に削っていきます。
 
パーツを削るときは、
削った面の状態を確認しやすいように、
スタンドの下などの明るい場所で作業します。

ヤスリの目に削った粉が詰まったときは、
乾いた状態の歯ブラシで粉をかきだします。
粉が飛び散らないよう、ごみ箱の上で作業しましょう。

合わせ目消しの作業のゴールは、
目で見てパーツの継ぎ目がなくなっていたり、
指で触って確認した時に、
段差や引っ掛かりがなくなっていたらOKです。

次回はヤスリやペーパーなどを使って、
パーツの表面をより滑らかにするために、
全面ペーパーがけ
を行います。

地道な作業ですが、がんばります~。

じょいほび!ガンプラ製作コラム
HGUC νガンダム制作編第3回
パーツの表面処理をしよう!の巻 に続く!
(C)創通・サンライズ


 
 
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