ヤマシロヤ模型製作Webコラム『オオゴシ*トモエのEnjoy Hobby!』は、ホビーの楽しさ、プラモデル作りの面白さを紹介するコラムです。
こちらのコラムは、2005年7月、8月に夏休み特別編で製作した、HGマラサイの製作コラムです。はじめてガンプラを組み立てる人、久しぶりにガンプラを作ってみようかな?という人に向けての、短時間でさくっ!と見栄えよく作る方法をご紹介します。
【番外編 HGマラサイをさくっ!と仕上げで作ろう の巻 その4】
ガンプラはじめて仕上げ トップコート編〜
TEXT BY オオゴシ*トモエ
 
じょいほび!本編で製作中の、
ウィングガンダムをちょっとお休みしての、
夏休み特別企画、
HGマラサイをさくっ!と仕上げで作ろう』の巻も、
いよいよ最終回です。ひっぱったなー。

はじめてガンプラ製作される方、
久しぶりに作ってみようかなー?
なんて思っている方に向けて、
プラスアルファのヒト手間で、
よりカッコよく作るための方法をご紹介てきました。

今回はこれまで、組み立てスミ入れ
デカール貼りを行ったマラサイに、
仕上げ材のトップコートを吹きます。
 

前回水デカールを貼ったので、
カブらないように、しっかり乾燥させて、
トップコートを吹いていきます。


焦らずじっくり乾燥させましょう。


しっかり乾燥させたら、いよいよ仕上げです。
 
 
GSIクレオス
Mr.スーパークリアー つや消し
¥735(税込)
使用するのはGSIクレオスより発売中の、
Mr.スーパークリアー つや消しスプレーです。
この仕上げ材は、全体のツヤを整えたり、
デカールを保護する働きがあります。

光沢、半光沢、つや消しがあります。
今回はつや消しを使用します。

ツヤを整えてあげると、
かなり作品としての完成度がUPします。
お手軽仕上げに大活躍のアイテムです。

光沢や中間の半光沢、
ほかにトップコート(水性)などがあります。
仕上げによっていろいろ選ぶことができます。
 下 準 備
つや消しスプレーを吹く前に、
ある程度パーツをバラバラにしておきます。

写真のように、腕、足、ボディくらいの単位で、
大まかに分割すれば大丈夫です。

足や肩など、パーツが入り組んでいる部分は、
しっかり全体にスプレーがいきわたるよう、
もう少し分割するなど、工夫しましょう。

分割の方法は
こちらこちらを参照してください☆

 
スプレーを吹く前に…

スプレーや塗装をする際には、換気に注意しましょう。

お部屋で塗装する際には、塗装ブースを用意したり、
換気扇を回す、窓を開けるなど、換気に注意しましょう。
塗装ブースがない場合はベランダや窓際などで塗装しましょう。

次に塗装に適した環境ですが、缶スプレーを吹く際や、塗装をする際には、お天気、特に湿度が重要になってきます。

雨や明け方などの湿度が高い時に塗装すると、パーツが白く濁ってしまう、「カブリ」という現象が起こることがあります。

カブリってなぁに?

前回もちょこっと触れました、カブリとは、水分による乾燥不良のことをいいます。

空気中に水分が多かったり、パーツに水分が付着していたりすると、
パーツに吹き付けられた溶剤が蒸発する際、
水分がパーツの表面で結露を起こしてしまいます。

その結果、溶剤分の乾燥の妨げになり、パーツの表面がざらざらしたり、
パーツに吹き付けたトップコートがが白っぽく変色し、粉を吹いたようになってしまいます。

水デカールなどが乾燥しきれていない状態でトップコートを吹いても、
雨の日と同じく、デカールのまわりだけ白くなることがあります。


仕上がりをキレイににするためにも、デカールをしっかり乾燥させ、
湿度の安定した晴れた日の昼間に、塗装することをオススメします。

もち手をつくろう!


スプレーを吹く前に、作業をスムーズに&仕上がりをキレイにするための、ちょっとした道具を作りましょう。

パーツを直接手で持ってしまうと、指紋がついたり、せっかくキレイに塗装された箇所をさわって、塗膜を傷つけてしまうことも!


また、塗装したパーツを、乾燥するまで手で持っていては、作業効率も悪くなってしまいます。そこで塗装後のパーツを乾燥させるためのもち手を作ります。
■用意するもの■
わりばし
クリップ
ガムテープ(布テープ)


模型に使用する道具は、
ツマヨウジをはじめとして、
日用品を工夫して
使用しているものも数多くあります。

この乾燥用の持ち手もその一つです。
 
 

横の写真のように、ガムテープで、割り箸にクリップを固定します。しっかり巻いて、塗装中にポロッと落ちないようにしましょう。

クリップではさめない形状のパーツは、わりばしにガムテープを巻きつけたもち手で固定します。

用意する本数は、パーツの数と同じくらいです。
マラサイだと10本程度です。

全身塗装のWガンダムだと、パーツの量が多いので、70本〜100本くらいです。
一度作っておくと、繰り返し使用できます。

上記以外でも、洗濯バサミとか、
竹串なんかを使用しているモデラーさんも
いらっしゃるようです。(オオゴシ調べ)

また、GSIクレオスより、金属製のもち手、
『NEKOの手』も販売されています。
GSIクレオス
 NEKOの手
¥630(税込)
GSIクレオス
 NEKOの手II
¥1050(税込)
 
 
乾燥台には、100円ショップのブックスタンドを使用します。


ほかに、発泡スチロールや、
粘土などに刺して乾燥台にする人もいるようです。


この材料を使わなきゃダメ!
というものではありませんので、
使い勝手のよさそうなものを
あれこれ探してみてくださいね。
 

缶スプレーの吹き方
缶スプレーで塗装する前には、
缶を振って中身を攪拌しましょう。

攪拌用の玉が、缶の中に入っているので、
カチャカチャと音が鳴ります。
結構音が響きますので、家族の迷惑にならないように!

それはそれはしつこく、2分間くらいずーっと振り続けます。

オオゴシ、深夜に缶スプレーを吹いていて、あのカチャカチャいう音が近所迷惑にならないか、かなりハラハラした覚えがあります。
 
 
 
 
 
缶をよく振って、程よく腕が痛くなったら、
パーツに吹き付けます。だめじゃん!


パーツとスプレーの距離は、上の写真のように、
約10センチから15センチくらい離します。
カラースプレーや、サーフェイサーは、もうちょっと近づけて吹きます。
この距離はあくまでもつや消しスプレー目安です。


ここで、一気にブシュー!と吹くのかと思いきや、
模型の世界のルール!!
吹きはじめと吹き終わりは、目的物にかけないのです。

←横の写真はちょっとオーバーですが、
イメージとしてはこんな感じ。
 
普段使用しているスプレーって、
殺虫剤だったり、ヘアスプレーだったり、
目的物に向けて、ブシューっと
噴射するものがほとんどですよね。


模型用スプレーの使い方は、吹き始め、吹き終わりは、
スプレーから噴射される塗料の量が安定しないので、
パーツにかけないのです。

中間の一番安定している塗料だけを、
パーツに吹き付けるのです。

もったいない!とオオゴシも最初はショックを受けたのですが、確かに仕上がりはきれいなので、
納得せざるを得ませんでした。
模型には必要なムダがあるのですね…
 
そんなわけで、手首のスナップをきかせて、
シュッ、シュッと吹いていきます。

←イメージ的には、こんな感じ。

オオゴシは手首のスナップをきかせて、縦に吹く派なのですが、缶を横に動かして吹く方法もあります。

横に吹くときも同じように、吹きはじめと吹き終わりはパーツに吹き付けないようにします。


つや消しスプレーの場合は、多少のムラは気にならないので、全体にふわっとかける感じで吹いていくとよいでしょう。

吹きすぎると白化したりするので、
とにかく吹きすぎは禁物ですよ!
スプレーを吹くときの注意点


缶スプレーを逆さにしたり、
横向きにして吹かないようにしましょう。


もち手を回転させて満遍なく吹きましょう。
 
 
パーツ全体に吹き付けるため、足のパーツや腕のパーツは、
伸ばした状態と、曲げた状態、それぞれの状態で二度吹くと、
キレイに塗装できます。

ただし、吹きすぎは禁物です。
あまり大量に吹きすぎると、白くなってしまいます。
乾かしつつ、様子を見ながら吹きましょう。

全部のパーツが同じくらいなツヤの状態になったら、
1時間くらい乾燥させて出来上がりです。
乾燥中も溶剤が揮発しているので、
窓を開けておきましょう。

 
 
できあがり!

しっかり乾燥させたら、
さっそく組み立てて、飾ってみましょう。

今回はつや消しスプレーのみの仕上げなので、
がしがしポーズをとらせても、
塗装がはがれたりといった心配はありません。
シールドにはワンポイントの、
パーソナルマークを入れてみました。
ホワイトのベースも製作。
同じマークを入れました。
足にはパーソナルナンバー
「054」と入れてみました。
目とライフルには、
ワンポイントでラインストーンを貼りました。
カッコイイ決めポーズを
あれこれとらせてみました。
 
ヤマシロヤ6階、作業ブース横の
じょいほび!コーナーにて製作しました
マラサイなどを展示しています。
みなさんヤマシロヤにお越しの際には、
ぜひぜひ見に来てくださいね。
(C)創通エージェンシー・サンライズ
 
 


 
 
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